美しい映画だった。

「アンナ・カレーニナ」といえば、ロシアの文豪 トルストイの大作。

舞台にしろ、何にしろ、良くでてくるので、一度は読んでおきたい、でも、トルストイ、読みにくいし、映画だと楽だなぁ、と。

さすが、アカデミー賞の衣装デザイン賞、とっただけあるね。

衣装も含め、全てが美しい映画。

しかぁーし!
共感ゼロ!

全く、アンナに共感しない!
なんじゃ、そりゃ、と。

時代背景は色々にせよ、アンナ自身の気合が足らん!

全く共感できない具合は、「オペラ座の怪人」と同じくらい‥。

でも、ね、私の持論「切なさは美しければ、美しい程いい」通り、

全てが美しい。

衣装もね、リアルジュエリーはもとより、衣装のデザインとかも、ウェディングドレスとか、お色直しのカラードレスとか、皇族方のトーク帽とか、こんな感じにすればいいのに、ってデザインだし。

加えて、オトコマエがいましたわよ。

アンナの若い恋人役の、アーロン・テイラー・ジョンソン。

タカラヅカの男役かと思った。

ロシア人らしい(本当は、英国人)抜けるような肌の白さと、金髪のカーリーヘア、吸い込まれるような青い目‥‥

とにかく、こんな綺麗な男の人、おるんやなぁ、とアンナならずともうっとり。

彼をじっくり観るだけでも、この映画の価値があります。

アーロンの主演した名作おバカ映画「キックアス」は観てないんだけれども、観た人に話すと「信じられん!そんなキャラやっけ?」と。そういうことなんでしょうね、役者って。

ロシアって、嫌いじゃないんですよ。

特にバレエ愛好家としたら、ボリショイに代表されるような、帝政ロシア時代の芸術度合ってすごいし。

底知れない奥深さが、良くも悪くも感じられます。

そんなまさしく爛熟の時代を覗き見られた事で、大満足の映画でした。