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映画感想

映画「アンナ・カレーニナ」

美しい映画だった。

「アンナ・カレーニナ」といえば、ロシアの文豪 トルストイの大作。

舞台にしろ、何にしろ、良くでてくるので、一度は読んでおきたい、でも、トルストイ、読みにくいし、映画だと楽だなぁ、と。

さすが、アカデミー賞の衣装デザイン賞、とっただけあるね。

衣装も含め、全てが美しい映画。

しかぁーし!
共感ゼロ!

全く、アンナに共感しない!
なんじゃ、そりゃ、と。

時代背景は色々にせよ、アンナ自身の気合が足らん!

全く共感できない具合は、「オペラ座の怪人」と同じくらい‥。

でも、ね、私の持論「切なさは美しければ、美しい程いい」通り、

全てが美しい。

衣装もね、リアルジュエリーはもとより、衣装のデザインとかも、ウェディングドレスとか、お色直しのカラードレスとか、皇族方のトーク帽とか、こんな感じにすればいいのに、ってデザインだし。

加えて、オトコマエがいましたわよ。

アンナの若い恋人役の、アーロン・テイラー・ジョンソン。

タカラヅカの男役かと思った。

ロシア人らしい(本当は、英国人)抜けるような肌の白さと、金髪のカーリーヘア、吸い込まれるような青い目‥‥

とにかく、こんな綺麗な男の人、おるんやなぁ、とアンナならずともうっとり。

彼をじっくり観るだけでも、この映画の価値があります。

アーロンの主演した名作おバカ映画「キックアス」は観てないんだけれども、観た人に話すと「信じられん!そんなキャラやっけ?」と。そういうことなんでしょうね、役者って。

ロシアって、嫌いじゃないんですよ。

特にバレエ愛好家としたら、ボリショイに代表されるような、帝政ロシア時代の芸術度合ってすごいし。

底知れない奥深さが、良くも悪くも感じられます。

そんなまさしく爛熟の時代を覗き見られた事で、大満足の映画でした。

いよいよ公開 “レミゼラブル”

いよいよです。
最近テレビから流れるあるメロディーに、私がキョドウフシンになる現象が続いていました。
これです。「レミゼラブル」です。

 


この新ブログでも一度お話した事があると思うのですが、私は「レミゼラブル」のミュージカルがなにより好きです。
(旧ブログにも何度か書いてるかな?)
聞くだけで、無条件で涙です。
15歳の時、初めて見たこのミュージカル。今や総観劇回数はわかりません。

今、冷静に考えてみると、なんで若い頃に、この舞台に出たい!と、真剣に歌と芝居をやらなかったのか、なんと無駄に時間を過ごした事か、と悔やまれて悔やまれてなりません。
まあ、芝居は天才の存在を知って諦めたのですから、再び芝居を!と思わないはしかたないか。

その大好きなミュージカルが、映画になります。しかも最高のキャストとスタッフで。

表参道の駅に、音楽つきで展開されてました。

 

 

人を訪ねて伺ったAoビルの最寄りの出口に展開されていたことも、レミと相性がいい証拠(?)。
この前で、有に10分。佇んでしまいました。歌ってました。そして、泣いてました。
おそろしくいい作品です。
今日から公開。一人でも多くの人に見に行ってもらいたい。
私は、、、いつ行こうかな。
好きなものは最後に食べたいタイプ、、、見たい、見たくない、見たい、見たい!!!ああー、悩むー。

 

映画「マリー・アントワネットに別れを告げて」

予告編を見て、どうしても見たかった映画。
あたし、コスチュームドラマ(まあ、いわゆる時代劇)大好きなんです。
しかも、これは、マリー・アントワネットもの。「ベルバラ」に加え、昔、少女文庫的なシリーズで、ツヴァイク著「悲劇の王妃」を、かなりリピしてました。
今ならどんどん新しい本買っちゃうけど、昔は、そんなお金ないから(もちろん、お小遣い制だし)、気に入った本は、何度も読むのね。いいよね。

「身代わり」がキーワードだったから、てっきりアントワネットの身代わりかと思いきや、、、ふーん、そうなんだ。
あれ?これって、フィクション???

実際のベルサイユ宮殿を借りて(レンタル料が、ばか高だったそう)撮影したらしく、めちゃくちゃ豪華、かつ全てが自然。
主役のレア・セデューも本当にすてきな女優さん。表現が繊細。ヌードシーンとか画がきれいで、女子でも、一瞬でもどきどきしました。
そして、王妃役のダイアン・クルーガー。
フランス人ではない役(オーストリア出身の王妃)なので、外国人の女優を使いたかった、と監督。オーストラリア出身のダイアン・クルーガーの起用ですが、これがまた、美人かつ雰囲気があるんだなー。
後半の王を見送るときの青いリボンのドレスも、お似合いで、とっても印象的でした。

ストーリーはシンプルな分、コスチュームドラマの王道をいく、細部の美しさにこだわった、すてきな作品でした。
残念だった事は、前の席のひとが本当に大きくって、153cmの私は、両の肘掛けに手をかけ、半分中腰で見ていました。疲れたー。まあ、映画には関係ないけどさ。

「ファースト・ポジション〜夢に向かって踊れ!」

久々に見に行った映画は「ファースト・ポジション〜夢に向かって踊れ!」。

ニューヨークで開催される世界最大のバレエコンクール、ユースアメリカグランプリの出場者を追った、ドキュメンタリーだ。

 

バレエの世界って、全ては序列。才能が全てなので、非常に残酷。

クラス中、目もかけてくれない生徒は、一回も名前を呼ばれずに終わる、なんてざら。

どのスポーツもそうかもしれいないけど、努力だけでは乗り越えられない。「美」。生まれつきの手足の長さ、形、顔の大きさ、雰囲気。

 

アスリート並みの鍛錬をようする、テクニックと、演技力、表現力。

バレエの世界を知る度に、バレエこそが世界一の総合芸術だ、と思えてくるほど。

 

突出した才能たちは、コンクールに出場して、有名バレエ学校への留学の切符を手に入れる。

莫大な費用がかかるバレエ留学なため、奨学金つきのオファーかどうか、とても重要なのだ。

そのコンクールで有名なのが、スイスのローザンヌバレエコンクールと、このYAGP(ユース アメリカ グランプリ)だ。

(この辺りのくだりは、まんが「テレプシコーラ」に詳しく描かれている)

バレエの世界に馴染みがない人には、ここに魅力を感じないひとにはとても理解し難い世界かもしれない。

でも、ただただ、踊りたいのだ。すこしでも美しく。

 

私は、小さな自分のバレエ観から、ダンサーこそ最高に鍛錬された精神をもっている、と思っている。

自分と闘いながら、「美しさ」にたいして一切の妥協をせずに、ただひたすら稽古に励む、まだ10代の参加者たち。

でも、ステージに出る姿は、もういっぱしの「ダンサー」だ。

美しさで観客を夢の世界へと運んでいく。

幕が上がる瞬間。袖から舞台へ出るときの表情。一瞬で空気を変え、観客をかっさらう事ができるのは、「あの」立ち姿だ。

 

そんな彼らの姿が、私のココロに強く刻んだ事。

「強い意志」

あるいは、明確なビジョンと言ってもいいかもしれない。

決意。確かな目標に向かって、イメージしてそこに向かっていく事。

努力できるかどうかも、才能なら、ビジョンを持てるかどうかも才能。

願って、願って、イメージして、とにかくそこへ突き進んでいく。

 

この事の大切さが、胸に強烈な印象を残した。

中途半端な才能は、とても残酷だ。

願わくば、ここの登場したすべてのダンサーの卵達が、けがなく、スポットライトを浴びる舞台へとすすめますように。

 

そうそう、びっくりするくらい無力的だった、ミコ・バーガティーちゃん。(日英ハーフのアメリカ人)

来年のローザンヌの決戦に残ったそう。

心から応援しています。

 

 

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